絵本づくり(透明水彩)

木の描き方

さて、今日は初心者の方向けに透明水彩を使った木の描き方を見ていきますね。もちろん木の描き方に正解なんてありませんので、あくまでも一例として参考にしていただければと思います。

 

木の描き方の手順

透明水彩は初めに薄い色から描いて、徐々に濃い色を重ねていくのが基本です。私の場合はえんぴつで下書きした後に、ホルベイン透明水彩24色セットを使って次のように色を重ねていきました。

①えんぴつで木の輪郭を描く

まずはえんぴつで葉のまとまりを意識して木の輪郭を描いていきます。木の輪郭や葉のまとまりの輪郭はトゲのようなギザギザではなく、小さい四角形がたくさん重なったように描くと葉っぱ重なりの感じが出ます。

②木の輪郭の線を残し、内側の線は消す

内側の線は葉のまとまりを塗るための目安の線になりますので、うっすら残る程度まで消します。透明水彩は透けるので、仕上がり後もえんぴつの線が見えます。私の場合は、木の輪郭はえんぴつの線が残ったほうが好きですので、外側の輪郭だけ残すようにしました。

③黄色で下地を塗る

水で薄めた黄色(パーマネントイエローレモン)で下地を塗ります。初めて透明水彩を使われるかたは水分量の調整が難しいと思いますが、イメージはほとんど水という感じです。黄色は光のあたる方に塗りましょう。

④下地の上に明るい緑を塗る

下地に重ねるように明るい緑(パーマネントグリーンNo.1)を水で十分に薄めて塗ります。パレット上では先ほどの黄色と混色します。今回の木は右上から光が当たっていますので、葉のかたまり右上は先ほどの黄色が残るようにします。

⑤少し濃い緑を混色して陰部分を塗る

少し濃い目の緑(パーマネントグリーンNo.2)をパレット上で先の2色と混色して、陰部分を塗ります。葉のかたまりの左下3分の1程度をうっすら塗ります。

⑥ドライヤーで乾かす

重ね塗りをしていくと、紙の水分量が多くなっていきます。グラデーションをかけるには良いのですが、色(特に陰)のメリハリをつけたい場合は適度に乾かしましょう。

⑦濃い緑を混色して濃い陰部分を塗る

濃い緑(テールベルト)を混色して、濃い陰の部分を塗っていきます。

⑧濃い青を混色して青みがかった陰を入れる

陰の一番濃い部分に濃い青(ウルトラマリンディープ)を加えて青みがかった陰を入れていきます。

⑨毛先が割れている筆で濃い陰を微調整

濃さの違う陰の部分の境目を自然に見せるために毛先の割れている筆で少し広範囲に陰部分を付け足し、微調整します。

⑩最後は細い筆で幹や枝を塗ります。

パレット上で茶色(ライトレッド)を混色します。葉の部分になじませるために、緑と混色した茶色で幹や枝を塗っていき、完成です。お好みで幹の部分にも陰を入れてください。

 

ギャラリー

初めての透明水彩、8時間で21本の木を描いたら少し上達できました。みなさんもぜひ挑戦してみてくださいね。

1本目〜6本目

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19本目〜21本目

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